在宅医療×薬剤師
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今後、在宅医療
必要性が増してくる!

なないろ薬局蒲生店
薬剤師

M.K.

在宅医療における薬剤師の役割

昨今の高齢化社会において病院やクリニックの受診及び調剤薬局での処方薬の受け取りというのは、患者様本人並びにその家族様にとってもかなりの負担になってくるものと考えられます。そのため今後は在宅医療の必要性が増してくると思われます。つまり医師や看護師が患者様宅を訪問して診察を行い、さらに処方箋を発行することによって薬剤師が患者様宅に処方薬を配達するという方法です。保険薬剤師はこれまでは薬局の窓口で処方箋を元に調剤し、服薬指導を行なって投薬するという業務がメインだったためその後の服薬状況は患者様任せというケースが多かったように思われます。ところが実際患者様宅を訪れて処方薬をチェックすることによって飲み忘れを発見できたり、用法通り正しく服用できているか等を医師にフィードバックする事が可能になってくると考えられます。処方薬の一包化を行う、カレンダーポケットにセットする等患者様ごとに適した配薬方法を提案したり課題を見つけて医療機関と連携を密に取っていくことが在宅医療における薬剤師の役割だと考えています。

どんな勉強ができるのか

薬剤師として薬の知識を蓄えておくのはもちろんなのですが、在宅医療においてまず重要なものはコミュニケーション能力だと考えています。人はそれぞれ考え方や価値観が違うもので、その接し方にマニュアル等は存在しません。患者様が10人いれば10通りの服薬指導方法やコミュニケーションが必要なはずです。それは教えられたり本を読んだりして身につけるよりも、実際の現場で色々な経験を積んでたくさん失敗しながら学んでいくものだと思っています。たくさんの人と接して色々なケースに対応できるようになり、自身のレベルアップを体感する。そういった勉強をしていくことが在宅医療の醍醐味だと考えています。

チーム医療についての考え方

医療のチームというのは様々な専門性を持ったスタッフで構築されています。そのスタッフがそれぞれの知識やスキルを発揮し、一丸となって患者様一人一人にそれぞれ最善のサービスを提供することが必要です。ただ人には間違えることや失敗することがつきものです。重要なことはその間違えているであろうことを見つけ、勇気を持って指摘できることだと考えています。その処方薬の用法用量はそれで正しいのか、その患者様への接し方はそれで合っているのか。チームのスタッフお互いがその疑問を投げかけ、議論し正しい方向へと向かっていく。それがチーム医療のあり方ではないかと考えています。

対等の立場で連携して
活動することが必要

なないろ薬局蒲生店
薬剤師

T.M.

在宅医療における薬剤師の役割

患者様(施設)側とドクターの間に立って、お互いベストの着地点を考え進言を行うことだと思っています。
具体的には患者様のアドヒアランスを落とすことなく、なるべく高い効果を得られる用法などを提案することです。

どんな勉強ができるのか

往診同行することで、実際の処置を目の前で見ることができ、薬剤の効果とリンクできて自身の頭の整理がしやすく、次の提案をする判断にもなります。
施設によっては、入院していた病院の栄養士さんが退院後も栄養指導に来られていたりすることがあり、外来調剤だけでは目の当たりにすることがなかった、栄養指導の現場を体験し栄養剤服用の工夫など個人的には大変勉強になりました。

チーム医療についての考え方

患者様にとって望ましい医療を実現するためには、医療従事者がお互いに、対等の立場で連携して活動することが必要であると思います。ただ、医療報酬の引き下げなどで人手が減らされ、1人のドクターの担当患者の過多などで、電話再診が増え、臨時処方が発行されます。我々も日々臨時処方の対応に追われ、ゆっくりと患者様の声を聞くことができていないと感じています。
今後は、ドクター、施設、我々薬剤師がうまく連携し、情報交換などを行い、お互いがそれぞれの立場を思いやり、そのうえで患者様にとって最良の治療方針を選択していくことで、患者様の病状改善に努めていくのが理想であると考えます。